2023年5月25日 投稿者: はや

相続 死後に財産を寄付する

子のいないご夫婦の相続以外でも、自己の財産を特定の人や団体に寄付(遺贈)したい、という考えをお持ちのかたは、いらっしゃると思います。生前にできる準備と注意点について、まとめてみました。

遺言による寄付
遺言により、法定相続人以外の第三者に財産を承継させることを、遺贈と言います。原則として遺言を残さなければ、財産は法定相続人の遺産分割協議により分割されますので、あなたの財産を特定の人や団体に寄付することはできません。(信託などを利用した場合を除く)

先ずは自分の財産のうち、どの財産をどの程度遺贈するのかを決めます。決めた内容を遺贈先に連絡し、相談をしてみましょう。遺贈には特定遺贈と包括遺贈があります。特定遺贈は特定の財産を遺贈するもので負の財産は遺贈先に引き継ぎませんが、包括遺贈は包括的に財産を遺贈するため、負の財産も原則引き継ぐこととなります。

可能であれば、ご家族に相談し、あなたの意思を伝えます。法定相続人には最低でも遺留分を残すようにします。

遺言書は、確実に有効なものとするため、公正証書での作成をし、遺言執行者を指定します。遺言執行者には民法で、遺言の内容実現のための権限が与えられています。法定相続人の利益のためでなく、遺言内容の実現のために遺言書の内容を実現してくれます。

以上が、遺贈の際の簡単な手順と注意点になります。

マロン法務事務所