2023年4月26日 投稿者: はや

国庫に帰属した遺産の行方

国庫とは、国を三権(司法・立法・行政)の主体としての国と区別して、財産権の主体としてとらえた場合に用いる呼称です。国庫には、現金のほか、有価証券、不動産等の財産が属しています。

国庫金とは国庫に属する現金のことです。国が所有する現預金や、国が一般私人等から提出され一時保管している現金で、国庫金は日本銀行に政府預金として預けられています。

つまり国庫に帰属した遺産は、日本銀行に政府預金として預けられる、ということになる様です。相続財産を国庫に帰属させる手続は、現金の場合と不動産の場合で異なりますが、手続きは相続財産管理人が行います。相続財産管理人とは簡単に言うと、相続人が誰もいない場合や、相続人が皆相続放棄をした場合に、相続財産を処分整理する人です。相続財産管理人は相続財産から報酬を受領した後、残額を裁判所が指定した口座に納付します。

手続き終了後、前述の国庫金になり、教育や社会保障関連、インフラ整備などに利用されます。

マロン法務事務所