2023年4月25日 投稿者: はや

死亡した人の銀行口座

被相続人の銀行口座の残高が少額の場合、そのまま放置しておいても良いのでしょうか。罰則等はないのでそのまま放置しておいても大丈夫です。銀行が相続の開始を把握すればその口座は凍結されますが、いづれにしても口座の最終異動日から10年間、取引などがない場合休眠口座となり、金融機関から預金保険機構に移管されます。
しかしながら、そのような口座の存在は、お金を有効活用できていないということになりますので、生前に整理をしておくことをお勧めします。10年以上取引がない預金は、毎年1,200億円程度発生しているそうです。

30万円入金されている死亡した人の口座が凍結されておらず、お金が引き出せる状態だったとします。相続人の預金口座は、遺産分割協議の対象ですから、勝手に引き出して使うことは本来許されませんが、葬儀や相続の手続き前にできるだけおろしておきたい、というのは一般的に考えることだと思います。ここでお金を引き出して勝手に使ってしまうと、相続を単純承認したと見なされて相続放棄はできなくなります。また、その後の分割協議でトラブルになる可能性があります。

2019年からは、相続預金額のうちの一定額(一つの金融機関150万まで)については、窓口で仮払いを受けられる制度がスタートしました。

マロン法務事務所